おまとめローンが払えなくなった!給与や預金はどのように差し押さえられるのか?

差し押さえ」にどんなイメージを持っていますか?
テレビドラマなどでは、コワモテのお兄さんがずかずかと家に上がり込んできて、テレビなどの家電製品に「差し押さえ」という紙を貼っては、持ち主に有無をも言わせずに持ち去ってしまう、そんなイメージがあるのではないでしょうか?
もちろん、実際には怖いお兄さんがやってくることはありませんので安心してください。
実際のところ、差し押さえはどんなものなのか、ここでは見ていきます。

■そもそも「差し押さえ」って何?

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まず、差し押さえは何のために行うのか、それを説明しましょう。
差し押さえは、お金を貸している人(債権者)がお金を借りている人(債務者)から強制的に取り立てをする制度のことです。
もちろん、いきなり差し押さえをすることはなく、通常はきちんと法的な手続きや契約に則って行われます。

●差し押さえが可能になる流れ
中には借金を返済せずに滞納する人がいます。
だからといって、この段階で勝手に業者が差し押さえをしてよいわけではありません。
貸金業者は、債務者に対して電話などで取り立てを行ないます。
それでも債務者が借金の返済に応じてくれないと、貸金業者は裁判所に訴えを起こします。
その結果、裁判所から支払い命令が出れば支払わざるを得ません。
それでも借金を払わないと、債務者に対して差し押さえが可能となるのです。

●実際の差し押さえの手続き
まず、貸金業者が裁判所に対して、差し押さえの申し立てを行ないます。
申し立てを受けた裁判所が債務者の調査を行ない、その調査結果をもとに貸金業者がどの財産を差し押さえるのかを決定し、裁判所に伝えます。
裁判所から差し押さえ命令が出たら、差し押さえが可能となるのです。

ちなみに、債務者に対して差し押さえの正確な日時は知らされません。
正確な日時を知らせてしまうと、財産を隠したり処分したりされる可能性があるからです。

■差し押さえの対象となる財産は?

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では、差し押さえの対象となる財産には、どのようなものがあるのでしょうか?
そしてどのように差し押さえられるのでしょうか、ここでは見ていきます。

●給料
最も差し押さえの対象となりやすいのが給料です。
会社に差し押さえ命令の通知が届き、天引きされるような形で差し押さえられます。
しかし、給料全額を差し押さえられたら債務者は生活ができませんので、手取り分の4分の1までしか差し押さえができないようになっています。
ただし、手取りが33万円を越えた部分は全額差し押さえ可能で、給料の4分の1と比べて多い金額が差し押さえの対象です。
1回の差し押さえでも完済できなければ、翌月以降の給料も差し押さえられます。

●銀行の預金
銀行の預金も差し押さえの対象ですが、給料とは異なり差し押さえの上限金額がありません。
つまり、全額差し押さえなんてこともあるのです。
銀行預金の差し押さえは、銀行から直接貸金業者に支払われます。

●自動車
自動車も差し押さえの対象となりますが、上記の2つよりは優先順位は低くなります。
異動や保管にコストがかかる上、競売に出さないと現金化できないからです。
自動車の差し押さえは、裁判所から執行官と呼ばれる人が訪れ、車のタイヤをロックした上で「差し押さえ物件」と書かれた札を取り付けます。
後ほどレッカーで移動され、換金された金額が支払いに充てられます。

●その他自宅財産
生活家電や生活用品は差し押さえられませんが、大画面テレビや美術品、高級家具などは差し押さえの対象です。
車の場合と同様に、執行官がやってきてめぼしい財産に「差し押さえ」のシールが貼られていきます。
自宅財産は、競売にかけられた後、その売却益が借金返済に充てられます。

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まとめ|連絡だけはするように

いかがでしょうか?

差し押さえ】とは

・貸金業者が裁判所に申請し、裁判所から支払い命令がくる
・払わなければ給料・預金・自動車・自宅から家具まですべて差し押さえ対象になる

差し押さえと聞いてイメージするのは取り立てやの怖いお兄さん・・・
裁判所命令なので怖いお兄さんこそ出てきませんでしたが、それ以外はテレビドラマさながらです。
持ち物すべてが差し押さえの対象になってしまいます。また、差し押さえの紙が貼られるのも恥ずかしいやら情けないやら・・・周囲の人にもバレてしまいますよね。
借金を返済していれば差し押さえはありませんが、万が一に備えて連絡や相談は欠かさないようにしましょう。
そうならないためには、返済が遅れるときはしっかり連絡しましょう。そして、連絡は無視しないようにしましょう。すべて常識の範囲内です。借金は手続きなしでバックレないことです。

ただし、本当に払えないという場合は申請して支払い義務を放棄する必要があります。債務整理などもその類です。
また、借金には最長10年の時効がありますので、時効を迎えれば支払い義務はなくなります。
もしもの時はそういった手続きも知っておいてください。

併せて読みたい⇒カードローンの返済が遅れたらどうなる?延滞を徹底解説

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