【審査のプロが語る】 実際にあった「ほぼブラック」でローンが通った案件

私はカードローンの仕事としていました。その際に必ず行う審査は、プロでも微妙なラインが多くあります。
今回は、実際に私が遭遇した「ほぼブラック」でローンが通った案件をご紹介致します。
審査が通るケースを知り、あなたの審査に生かしていただければと思います。(プライバシー保護のため、名前や固有名詞は省いて記載しています)

◆ケース1 多額の借金を抱えていたが審査が通ったケース

状況:

職業:アルバイト
年収:250万円
勤続年数:3年
当時の借入総額:270万
毎月返済額:7万円
審査した新規借入:60万
毎月返済額:1万円希望

このケースでは、今回の借入を加算してしまうと、現在の年収を超えてしまう状況でした。
総量規制を考えると、正直厳しい案件です。ちなみに、年間借入可能額は、総額ではなく年間の返済金額で決まります。そうでないと家のローンとか不可能になっちゃいますよね。

今回の場合、月返済が7万円のため、現状の年間返済額は84万円

270万円の年収のため、年間借入可能額は90万円

今回の借入が通った場合、年間返済額が95万円

この時点で、正直厳しいです。通らないと可能性が高いですが、本人の希望もあり、審査したところ、なんと審査が通りました。ちなみに現在の借入はすべて総量規制の対象のものでした。

通った理由を推測するに、大きく3つ

①今までの返済履歴が素晴らしく、返済遅れが1度もなかった
②11月の審査だったため、1カ月分の返済であれば、年間借入規制に引っかからなかった
③月末に通し、ローン会社の営業も焦っていた

①はもちろん大きいのですが、審査したタイミングが非常に大きい案件だったと考えます。
1-12月で1年間の借入可能金額が決まります。1年間の借入ではなく、1-12月の間の借入と考えることによって、借入審査基準を通ることがあります。
また、ローン会社にも営業がおり、営業数字を追いかけているサラリーマンです。ローン会社が新規成約を求めている状況であればギリギリの案件も通してくれることがあります。

ローン会社が、新規顧客を求めている可能性が高いタイミングとしては

急に今までなかったようなキャンペーンを始める」「会社の決算日

などがあります。
ローン会社の状況をチェックし、新規顧客を求めている雰囲気を感じ取れれば狙って審査をすることもできるでしょう。また、月末は月初と比べ比較的審査が通りやすい印象です。
そういったタイミングであれば普通は通らない審査も通ることがあります。

◆ケース2 返済滞りが多く審査当月も返済遅れで審査が通ったケース

状況:

職業:正社員
年収:350万円
当時の借入総額:50万円
毎月返済額:4万円
審査した新規借入:30万

このケースは年収と、借入金額自体は問題ないものの、返済滞りが多く、ブラックリストに載っている可能性が高い状況でした。
初めて借入をしてから、約1年間返済がほぼ毎月遅れており、審査した当月も支払いをしていない状況でした。
ただ、遅れてはいるものの、再分割や2カ月以上の遅れはなく払えている状況であり、完全なブラックではない状態でした。

別の会社では、2社審査落ちしていたのですが、当月遅れの状況で審査をしても、100%通らないため、当月の分だけ何とか払っていただいた後に審査をすると、なんと審査が通りました。
通った理由を推測するに、大きく3つ

①返済遅れは多いものの、必ず当月内の遅れに済ませていた
②当月の支払いをすました後に審査した
③ローン会社の違いを利用した

支払い遅れが2カ月を超えたり、支払い遅れの金額を再分割してしまうと100%ブラックリストに載ってしまいます。仮に遅れたとしても、必ず当月内に支払いを済ませることが重要です
具体例:

(毎月返済日27日 1万円支払い)

10/27支払いの場合、11/26までに1万円を支払えば、大丈夫です。

これが、11/27を超えてしまうと、支払い金額が2万円になります。

これを支払えず再度分割し2万円以下の支払いにすることを再分割といいます。
また、11/27以降に、2万円を支払った場合、2カ月の遅れとみなされ、悪質な返済遅れとみなされてしまいます。

また、当月の支払いが遅れていて、支払いがまだ済んでいない状況で審査をしたとしても100%通りません。
支払いができないから新たに借入をしていると考えられてしまい、返済能力がないと判断されます。
そのため、当月の支払いを済ませてから再度借入審査をすることが重要です。
つまり払えないギリギリで借入をするのではなく、少し余裕がある時点で先に借入をするということです。ギリギリまで粘ってしまうと借入自体が不可能になってしまう可能性があります。
また、ローン会社によっては他社の審査落ちであっても、支払い能力がありそうな顧客であれば審査を通してくれることはたまにあります。大手出ない中小企業にそういった審査を通してくれるローン会社は多いです。(闇金ではないです)


今回は、2つのケースをご紹介致しました。
通常、ローン審査が通らないと考えられる状況であっても、条件が整えば審査が通る可能性はあります。(⇒どんな人が審査に通過してるの?属性でみる審査の合否
ローン審査を出すタイミングや、審査を通すローン会社を吟味し、審査をすることが重要です。
お金がどうしても必要なタイミングであれば、諦めず審査を通すことで救われることも少なくありません。(⇒【元銀行員直伝】おまとめローンの審査を通りやすくする裏技10選

信用ブラックでも大歓迎「バンドルカード」とは?

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする