【自営業の方へ】銀行活用法「当座貸越」が便利なワケ

どうしてもお金を用立てたいとき、真っ先に思い浮かぶのが銀行カードローンではないでしょうか。
最近では、即日融資してくれるカードローンも増えてきました。また、ビジネスローンなども出てきましたね。(⇒カードローンの事業資金NGの理由とは?当てはまる人はビジネスローン

しかし、ちょっと待ってください。
銀行から個人がお金をすぐに借りたい場合、カードローン以外にも「当座貸越」という方法があるのです。
ここでは、当座貸越のシステムとともに、カードローンとの使い分け方についても紹介していきます。

■当座貸越とは

当座貸越」という言葉、聞きなれない方も多いのではないでしょうか。
それもそのはずで、これを利用しているのは主に企業や個人事業主です。
小切手や手形などの決算に「当座預金」を使用しています。
貸越というのは、本来は当座預金をしている人がその残高よりも多額の融資を受けることを言います。
しかし、個人も当座貸越を利用することができます。
その際に必要なのが、銀行の「総合口座」です。
総合口座は、普通預金と定期小金の口座が一緒になっている口座のことで、こちらは定期預金の残高の範囲内でお金を借りることができます。

■当座貸越の基本スペックは?

【金利は定期預金の利率+0.5%】

お金を借りる際に最も気になるのが金利ですが、当座貸越の金利は「定期預金の利率+0.5%」となっているのが一般的です。
定期預金の利率が0.5%であれば、当座貸越の金利は1%となります。
お金を預ける際には利率が低いと損をした気分になりますが、いざ当座貸越を利用する際には利率が低くて得をした気分になります。

【限度額は定期預金の8割程度】

次に気になるのは限度額ですが、当座貸越の限度額は「定期預金残高の8割~9割程度」が一般的です。
総合口座の定期預金に100万円預けていれば、80万円~90万円までは借りることができるわけです。

■当座預金の気になる点

【返済方法は振り込むだけ】

お金を借りたら返済しなければなりませんが、当座貸越の返済は普通預金口座に入金するだけです。
当座貸越の総合口座を給与振込口座に指定してあれば、返済は短期間で完了します。
基本的には随時返済となり、カードローンのように毎月決まった日に返済するということはありません。
ただし、普通預金が0円でも利用できますので、返済しないと普通預金口座がどんどんマイナス残高になっていきます。
随時返済は元金部分が対象となり、利息部分は銀行の年2回の決算日に引き落とされるという方法が主流です。

【審査はない】

お金を借りるときに気になる点が、審査です。
消費者金融や街金でも審査があるので、低金利の当座貸越には厳しい審査が待ち構えている、と思っているのではないでしょうか。
実は、当座貸越を利用する際には特別な審査がありません。
定期預金を担保にしてお金を借りる形をとるため、無担保カードローンのような慎重な審査は行われないのです。
せいぜい、定期預金に残高があるかくらいの審査でしょう。

■当座貸越のデメリット

【定期預金がないと利用できない】
当然ですが、定期預金がないと当座貸越は利用できません。
一方で、銀行カードローンや消費者金融のキャッシングは、定期預金の残高はもちろんのこと、口座すらない状態でも利用できます。
口座開設には時間も手間もかかるため、口座を持っていない状態からお金を借りたいのであれば、カードローンの方がスピーディーです。

【多額の借入は解約の方がいいかも】

低金利で利用できる当座貸越とはいえ、定期預金で付く利子よりは0.5%も高いです。
少額借入ならばまだしも、多額の借入では利息分で十分損をしてしまいますので、定期預金の解約も検討してください。

【お金を借りている意識が薄い】

当座貸越は、借りた分のお金が普通預金口座のマイナス残高となります。
マイナス残高がついていても正直お金を借りている意識が低くなりますし、随時返済なのも返済の意識を低くさせます。
それと比べてカードローンは、借りている意識が強く、約定返済が基本なので返済する意識も高くなります。

まとめ|使えるなら当座貸越はめっちゃお得

「当座貸越」は企業や個人事業者向けです。総合口座が必要になります。(⇒職業別のオススメ

【メリット】

金利は定期預金の利率+0.5%

限度額は定期預金の8割程度

返済方法は振り込むだけ

審査がない

【デメリット】

定期預金がないと利用できない

多額の借入は解約の方がいいかも

お金を借りている意識が薄い

いかがでしたか?
カードローンを利用する前に、企業さんや個人事業主の方はこういった方法をやっておいても良いかもしれません。
カードローンの方が利便性が高い部分もありますが、審査なしで利用できたり利用勝手が良いのは大きなメリットかもしれませんね。

いずれにしても、メリット・デメリットをよく理解した上で利用するようにしてくださいね。

企業や個人事業主の方は特殊な扱いになってしまいがちなので、事業を利用した借入を考えてみてください。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする