カードローンの審査にAIが導入されたら気を付けるべきこと

消費者金融や銀行カードローンではない「第三の貸し手」が誕生しました。

みずほ銀行とソフトバンクが共同で設立した「J.Score(ジェイスコア)」です。人口知能(AI)によって個人の信用度を審査し、点数化することで、個人に向けた融資サービスを提供するというものです。

こうした新たなサービスを受けて、消費者金融や銀行カードローンとの違いはどういった点なのか?そして、AIによる審査を受ける際に気を付けるべきこと、要点をまとめていきたいと思います。

◆AIによる与信審査「J.Score(ジェイスコア)」とは

こちらの記事より要点をまとめていきつつ、主流の消費者金融や銀行カードローンとの違いを再確認していくことにしましょう。「こういったサービスがあるらしい」とだけでも頭に入れておいても良いかもしれませんね。

先ほど紹介した通り、みずほ銀行とソフトバンクが共同で生み出した「J.Score(ジェイスコア)」は人工知能(AI)によって個人の信用度を点数化し、融資サービスと紐づける新サービスです。審査方法はビッグデータ解析に基づいて行われます。ユーザーが年齢や学歴、年収などの質問に答えていき、それがビッグデータになります。スコアは1000点満点でストア化され、人工知能(AI)によって貸付金額が設定されます。もちろん、ストアが高いほど高い金額を借りることができる仕組みになっています。

◇銀行カードローンとの違いとは?

では、AIがスコアリングすることと消費者金融やカードローンでの審査とどういった違いがあるのでしょうか?詳しくみていきましょう。

その1◇ブランド力

一つは「ブランド力」です。日本ではお金を借りることに対する抵抗が潜在意識としてあります。一方、海外では「未来への投資」として認識されています。こうした認識の違いは大きく、AIのスコア化によって打破できるかもかかっています。お金を借りるということは、自分に夢や未来への前向きなことである、そしてその選択肢が広がるという意味を持つとしています。

その2◇審査の透明性

次に「審査の透明性」が挙げられます。現在の金融業界では審査内容はブラックボックスになっています。審査に通っても限度額や金利の妥当性はわからず、また審査に落ちた場合も理由は明かされません。

一方、人工知能(AI)による審査結果はスコア化して「見える」ことによって透明性を保ち、それが安心になっていくと考えられています。

その3◇金利が低い

最後は「金利が異常に低い」という点です。最も低い金利は0.9%で、教育ローンやリフォームローンなどの目的ローンよりも低い金利に設定されています。

この最低金利は見せかけで1000点満点でないと厳しいとの見方はありますが、実際に満点の人も存在はするようですので、この辺は考え方によってという印象ですね。

ただ、このサービスには「意識改革」という目的も含まれているので、お金を借りるということが前向きな意味を持つためにも高い金利に設定してはいけないと考えているようです。店舗や従業員を極力減らし経費削減をすることで、低金利を実現し顧客返そうというビジョンになっています。

◇今後の課題とは?

今後、様々な展開を考えている「AIによるスコア化」ですが、それには膨大なデータが必要です。裏返せば、膨大なデータがなければAIである意味がありません。みずほ銀行とソフトバンクが共同で行っているため、そのデータは途方もない数字になっているはずですが、まだまだデータが足りないと言います。様々な部門のデータも組み合わせてさらに強固なものとなっていくようなので、一層今後に期待ができますね。

◆これを受けて思うこと|「見える化されすぎ」で困る人は?

とても素晴らしいサービスだと思います。今後の展開にも強い期待を寄せています。

しかし、AIによって見える化されすぎてしまうと困る人が出てくるのも確か…。通常、銀行カードローンや消費者金融の審査はブラックボックス化されているからこそ、「ちょっと厳しいかな」と思われる人も審査に通ったりします。

(⇒【元銀行員直伝】おまとめローンの審査を通りやすくする裏技10選

(⇒おまとめローンの時期って大事!審査に通りやすい時期はズバリ○月!

それはお金に困っているからこそ当事者は「有難い」、貸付業者も借りてくれて「有難い」というWin-Winの関係のもと成り立っています。

しかし、見える化されすぎてしまうことは、本当にお金を必要としている人に届くシステムになっているのでしょうか?AIだからこその欠点といったもの、「サービス」が人と会社を繋げるからこそ成り立つ関係がどのように変化するのかといった一抹の不安を感じざるを得ませんでした。

人口知能によるスコア化は話題性と今後の可能性を非常に秘めていますが、銀行カードローンと消費者金融とはまた違ったビジネスモデルになっているのではと考えます。

しかし、審査に不安な方が安心できるように出来てはいなさそうです…。

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