統計からみる年代別キャッシング利用者の割合とその目的

大手消費者金融は年に一度、有価証券報告書のなかでキャッシング利用者の男女別・年齢別の割合を公表しています。

「お金を借りる」という行為は世間のイメージによって語られることも多いものです。そこで統計データを比べることによって、消費者金融におけるキャッシング利用の実情を把握していきましょう。

◆性別・年齢別の利用者数

ここでは大手消費者金融を代表して、株式会社アコムが公表している統計データを使用します。2017年3月30日現在の最新データです。


出典:株式会社アコム「平成28年度有価証券報告書」

◇性別による比較

・キャッシング利用者は、圧倒的に男性が多い。

残高の割合で比較するとキャッシングを利用する人の約82%が男性であることが分かります。

また、上記も含めたすべての大手消費者金融の統計からも、キャッシング利用者の約7~8割が男性であることが確認されます。

 

・それでは、男性は女性よりお金にルーズなのか。

「男性は女性よりも目先のことにお金を使いがちだ。だから男性利用者が多いに違いない。」

上記のようなイメージを持つ方も多いと思います。しかし、残高の割合だけでは、一概に判断することはできません。
というのも借入額や審査には本人の年収(+信用情報)が大きく影響し、当然一人あたりの残高も男性の方が多いと推測できるからです。

そこで、2016年の年代別の平均年収をまとめたグラフを確認してみましょう。

出典:平成27年分 国税庁「民間給与実態統計調査」

男性の場合、50代までは年収は徐々に増加していきますが、女性の場合はほとんど増減することがありません。

この傾向は男女ともに、最初の表で確認した残高の割合とおおよそリンクしていることがわかります。

さらに、女性の場合は正社員であっても、結婚から専業主婦になるという可能性を考慮されてしまうことから、どうしても利用限度額は低くなりがちです。

「利用者の男女比をひも解くと、男性のキャッシング利用は女性より多い」と結論づけることができます。

その理由としては、男女の性格の違いという訳ではなく、平均年収の差が大きな割合を占めていると言えます。

◇年代による比較

・「若い人は借金をしがち」というイメージ

漫画やドラマなどでは昔から、借金をする若者が多く題材にされてきました。

また、メディアでは「働かない若者」を頻繁に取り上げた事などもあり、年齢の若い人は将来のことをよく考えずに無計画に借金をしている、というイメージを持たれている気がします。

しかし最初の表を見ると、実際はキャッシングの利用件数・残高ともに圧倒的に40代が多いことが分かります。

・では、40代はお金が足りなくなる年代なのか?

男女ともに、40代で消費者金融のキャッシング利用者はピークを迎えています。

もちろん、年収が増えてキャッシングの利用限度額が増えたことも原因の1つですが、それだけが理由では、女性の場合の説明がつきません。

実は年収より大きな要因があります。
10年前と現在の、残高が全体に占める割合を比べてみましょう。

出典:アコム株式会社「有価証券報告書(平成18年度および28年度)」

実はご覧の通り、およそ10年前の平成18年には30代の残高の割合が最も多いのです。そして10年後の平成28年には、40代がピークを迎えていることが確認できます。

この背景には、現在の40代後半はバブル世代である事が関係しています。

バブルとは戦後、日本が最も好景気となった1980年代後半の時代です。その当時は、一個人であっても、資金が足りなければ車や土地・別荘のために気軽にローンを組み、貸付側も無担保・無審査で大金を貸し出していました。

つまり、バブル世代の人間は大金を使う・借りるという行為に非常に慣れ親しんだ世代であると言えます。

この事実から、現在の40代はお金が足りなくなる年代という訳では無く、昔から消費者金融を利用してきた世代が推移してきたと考えられるのです。

借金の目的はやっぱり娯楽のため?

消費者金融の利用というと、どうしても偏見の目で見られがちです。

「物欲が自制できず、つい身の丈を超えた買い物をしてしまっている人たち」

消費者金融を一度も利用した事が無い人ほど、そんなイメージが頭の片隅にあります。

そこで、消費者金融を利用する目的の統計を見てみましょう。2015年12月に3年以内の借入経験者を対象とした金融庁の委託調査によって公表されています。

出典:2015年 金融庁委託調査 貸金業利用者に関する調査・研究


◆借金の理由は生活費の不足が約4割!

統計では最も多い理由が生活費不足を補うためであり、約4割を占めています。

次いでイメージしやすい物欲を満たす為というのが約2割、交遊費の為が2割という結果です。

この調査結果を見ても分かるとおり、欲しい物が我慢できずに、キャッシングを利用するというのは案外少ないようです

◇借金メンタルに注意!

キャッシング利用者の多くは借金自体が癖になってしまっている場合も多く、複数の業者から借りていることも珍しくありません。(⇒カードローン利用者は借金メンタル!?心を鍛える17の習慣でSTOP浪費!

その背景には、総量規制の対象外である銀行カードローンによる貸すぎなども社会問題となっています。しかし、本来キャッシングは必要な人には救いの手となる方法なので、賢く便利に利用することが、私たち利用者にも求められています。

借金癖を付けるのではなく、賢く利用しましょうね。

◆まとめ|キャッシング利用者に対するイメージと現実は違うことも多い

ここまでの話を聞いて、いかがだったでしょう。

統計データを通して、消費者金融の利用者は圧倒的に男性が多く、またバブル世代の40代が特に利用しており、最も多い理由は生活費不足を補うためという事実が明らかとなりました。

「お金を借りる」という行為が気軽に行えるようになった今、意識しなければならないことも間違いなく増えているはずです。

本記事を参考にイメージと現実のギャップを修正し、消費者金融の賢い利用にぜひ役立ててください。

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