消費者金融のキャッシングや銀行のカードローンは、住宅ローンやマイカーローンよりは審査のハードルが低いとはいえ、審査に通らない人もいます。
そんな人がどうしてもお金を借りたいとなれば、考えることは
「ヤミ金からお金を借りる」
「債務整理して借金をチャラにする」
「他人名義でお金を借りる」
などでしょう。
では、果たして他人名義でカードローン会社からお金を借りることはできるのでしょうか?
また、もしバレたらどうなるのでしょうか?
■物理的には他人名義で申し込むことは可能
【他人名義で申し込みを行ない、本人が借りることは物理的に可能】
親子や兄弟だけではなく、知人であっても物理的には他人名義でお金を借りることは可能です。
カードローンには審査が待ち構えていますが、その際に必要となるのは本人確認書類です。
運転免許証やパスポートは顔写真が入っているので、なりすましがばれる可能性が高くなりますが、健康保険証には顔写真が入っていませんので、なりすましは可能です。
申込書に顔写真を添付するわけではありませんし、自動契約機のカメラで顔を見られない限りは、申し込み時点でなりすましを見破ることはできません。
もう一つ、契約までにカードローン会社と申込者が直接コンタクトをとる機会が、在籍確認。
在籍確認とは、申込書に書かれた勤務地に本当に勤務実態があるのかを確認するため、カードローン会社のスタッフが直接電話をかけるという、審査の一環です。
ただし在籍確認は、申込書に記載された勤務地と電話先の勤務地が一致していればいいわけです。
つまり、知人名義で申し込んだ申込書に知人の健康保険証を添付して、知人の勤務先を記載して、「カードローン会社から電話がかかってくるからよろしく」と知人に伝えておき、いざ電話がかかってくれば知人が電話に出てくれれば、それで在籍確認の審査も完了、ということになります。
このように、物理的にはなりすましによるカードローンの申込は可能ということです。
【他人が申し込んで他人がお金を借り、それを渡してもらうことも物理的には可能】
上記で紹介したのは、他人名義で申し込みをしたものの、実際に申込書に記載したりお金を借りに行ったりするのは本人、というケースです。
しかしそうではなく、申込も契約も、そしてお金を借りに行くのも他人に任せて、本人はその人から借りたお金を渡してもらい、返済するお金をその人に渡す、そのようなことも物理的には可能です。
■他人を使ってお金を借りると利用規約違反に
クレジットカードは利用者に与えられるものではなく、厳密に言えば「貸し出されている」状態です。
貸し出されているカードを他人に又貸しすることは、どのクレジットカード会社も利用規約に違反すると明記しています。
これはカードローン会社も同じことで、ローンカードを又貸しすることは利用規約に違反することです。
利用規約に違反すると、名義を貸した人がカードの利用停止や解約、あるいはブラックリストへの記載というペナルティを科されてしまいます。
■返済義務は契約者の名義人にある
名義を貸してほしいと言ってきてお金を借りた人が、必ずしもいい人とは限りません。
名義を貸してお金まで用立てたのに、お金を渡したとたん消息不明になるなんてこともあります。
そんなとき、借金の返済義務は誰にあるでしょうか。
普通でしたら、お金をもって消息不明になった人でしょうが、実際のところは契約家の名義人に返済を求めてきます。
たとえ「私はただ名義を貸しただけだ」と言っても、そもそも名義貸し自体いけない行為ですので、聞く耳を持ってくれません。
結局、借金を肩代わりする羽目になってしまうのです。
また、家族内での名義貸しについてはこちらで紹介しています。
(⇒Q.妻が旦那名義でしたキャッシング、旦那は払うべき?)
(⇒Q.家族みんなの借金をおまとめローンにすることは出来るの?)
名義貸しをするのは、借りた人ではなく貸した人に大きなデメリットがあります。
もちろん、利用規約に違反していますので、他人名義でお金を借りたいという申し出は断るようにしましょう。
まとめ|名義の貸し借りは絶対NG
いかがでしたか?
【名義貸しは損するだけ・・】
・名義の貸し借りはNG
・他人に申し込まれても、返済義務は名義人
名義の貸し借りは親しい間柄だと余計になぁなぁになってしまい、「まぁいいか」と思ってしまうかもしれません。
しかし、その行為自体が禁止されていることなので、人の借金の肩代わりさせるのも負担するのもNGの行為です。
無断で他人の名義を使用すると犯罪になり、過去には逮捕されたケースもあります。
貸すことも借りることもやめましょうね。