カードローンではなくフリーローンのほうがお得な人は?


銀行のローンには、目的を問うローンと目的を問わないローンとがあります。
住宅ローンや自動車ローンは前者に相当し、その利用使途以外には使用できません。カードローンは後者に属し、基本的に事業資金以外でしたら何に利用してもOKです。
いつお金が必要になるか分からない人は、いざという時のお守り代わりにカードローンを契約している、そんな人も少なくありません。
しかし、目的を問わないローンにはカードローン以外に、「フリーローン」もあります。

今回は、フリーローンとカードローンとの違いを見た上で、フリーローンを利用した方がお得になる人はどんな人か、見ていきましょう。

■フリーローンとカードローンとの違いは

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フリーローンもカードローンも、目的を問わずに利用できることに関しては共通しています。
ただし、この両者には以下のような違いがあります。

【何度でも借入ができるか】

カードローンとフリーローンの最大の違いは、その都度借入ができるかどうかでしょう。
カードローンの契約をするとローンカードが発行されて、限度額の範囲内であればATMを利用して、何度でもキャッシングが可能です。
最近ではローンカードを発行しないカードローンもありますが、こちらもインターネットバンキングや銀行振込を活用して、限度額の範囲内であれば何度でもキャッシングできます。

一方のフリーローンは、お金を借りたいとなればその都度申し込みをしなければならず、当然その都度審査を受けなければなりません。

【金利と限度額】

次に異なるのは、金利と限度額です。
三菱東京UFJ銀行のカードローン「バンクイック」とフリーローン「ネットDE多目的ローン」の金利と限度額を比較してみましょう。・バンクイック:金利年1.8~14.6%、限度額10万円~500万円
・ネットDE多目的ローン:金利年5.475%、限度額50万円~300万円

となっております。
限度額はバンクイックの方が多いです。
金利はバンクイックが設定された限度額によって変わるのに対して、ネットDE多目的ローンは限度額にかかわらず金利が一律です。
おそらく上限金利が適応されるだろうという場合は、金利で選ぶとフリーローンのがお得ということになりますね。

【申込条件や必要書類】

カードローンとフリーローンでは、申込条件や申し込みの際に必要となる書類も異なります。
銀行カードローンは特に年収制限を設けておりませんが、フリーローンでは年収200万円以上などの年収制限を設定しています。
必要書類も、カードローンでは一定金額以上の限度額でしか必要とならない収入証明書類も、フリーローンでは必要となり、フリーローンとはいえ支払いや見積もりを確認できる書類が必要となることが多いです。

【融資のスピード】

回数と同じようにカードローンは限度額が設けてあり、限度額の範囲内であれば何度でも借入が出来ます。
2回目以降は特にスピードが早いです。借入依頼をしたり提携ATMからそのまま引き出すことができます。

一方フリーローンはそうではありません。限度額があっても、現在借りているお金を完済してから、再度審査を受けてからの融資になるため、どうしても時間差が生じてしまいます。
借りたいときに借りる!ということが出来にくいのがフリーローンの大きな特徴です。

【管理のしやすさ】

毎月一定の返済額を返していくフリーローンとは違い、カードローンは限度額までだったら自由に借入ができてしまいます。
ですので、返済額が変化したり足りなかったら借りてしまったりとつい管理体制が甘くなってしまいがち・・
借入ができる点は便利ですが管理次第かもしれません。

【周囲へのバレやすさ】

カードローンはローンカードというものが発行されます。それによってATMから簡単に借入ができます。ローンカードを届けるため郵便物が自宅や会社に届くようになっている場合があります。それによって家族や周囲の人にバレてしまったりするので、ローンカード自体がないフリーローンの方が、どちらかといえば周囲にバレる可能性は低いといえるでしょう。

【審査時間はどのくらいか】

それぞれの審査時間をみてみると、カードローンは即日対応の業者も多いです。
しかし、フリーローンの場合は3営業日から7営業日ほどかかることが多く、カードローンに比べると長めです。
違いは、フリーローンの方が借入額が高額になりやすく、より返済能力を求められる点です。
カードローンの審査は他で借入をしているなど懸念事項が多い場合は時間がかかりますが、そうでないときはスムーズに行われます。

【手数料に違いはあるのか】

主な手数料は「ATM利用手数料」と「繰り上げ返済手数料」と「事務手数料」です。
業者によりますが、ほとんどのカードローンは全てかかりません。
しかし、フリーローンの場合はどれもかかるケースが多いです。

例えば、三井住友銀行と千葉銀行のフリーローンは、一括返済・一部繰り上げ返済のどちらも、5,400円(税込)がその都度かかります。
しかし、フリーローンが必ずしも手数料がかかるわけではありません。
例えば、イオン銀行や住信SBIネット銀行の繰り上げ返済は無料です。
このように、業者によっても大きく異なるので、利用前には公式HPを必ずチェックするようにしましょう。

次に「事務手数料」ですが、こちらも業者によって異なりますが、フリーローンは契約の際に事務手数料がかかることが多いです。
例えば、イオン銀行のフリーローンは1契約2,700円(税込)の事務手数料と印紙代がかかります。
住信SBIネット銀行のフリーローンは融資額に対し、約2%+消費税を事務手数料として払わなくてはなりません。

このように、業者によって「手数料」というくくりが違っており、金額もルールもバラバラです。
利用の際は必ずホームページをみておくようにしましょう。
カードローンはかからないところが多いですが、特にフリーローンは要注意です。

■フリーローンの方がお得な人は?

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一見利便性に劣りそうなフリーローンですが、フリーローンの方がお得な人はいます。

【あまり多額のお金を借りない人】

そもそも、フリーローンの限度額上限は300万円程度ですので、それ以上のお金を借りようとなればフリーローンは利用できません。
フリーローンは最低の限度額が適用されたとしても、一律の金利が適用されます。
例えば、バンクイックで50万円借りようとすると金利は年14.6%となりますが、ネットDE多目的ローンで50万円借りようとすると金利は年5.475%となり、10%近く金利がお得です。

【頻繁にお金を借りない人】

カードローンはカードでいつでもお金を借りられるのが便利ですが、その反面借りすぎてしまうリスクもはらんでいます。
一方フリーローンはお金を借りようとしても、その都度申し込みして審査を受けなければなりません。
この人手間が、新たにお金を借りようという気を萎えさせ、借りすぎを防げます。

【じっくり返済したい人】

カードローンは残高スライド元利定額リボルビング方式を採用していることが多く、返済期間が延びればその分利息支払いが増えていきます。
フリーローンは返済期間を最長10年間まで設定できるうえ、返済方式も元利均等返済方式を採用しているところが多く、長期間返済してもリボ払いほど利息支払いは増えていきません。

いかがでしたでしょうか?

知名度からするとカードローンには及ばないフリーローンですが、使い方次第ではかなりお得になります。
どちらにするか、よく検討してください。

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