お金がないときに絶対やってはいけない5つの行動と本当にやるべき2つの基本

お金は生きていく上で大切なものです。世の中の悩みの大抵のものはお金で解決できることが多いのも事実…。

「お金がほしい」と検索すれば、「即座にお金が手に入る方法」や「本当にお金が稼げる方法」といったワードで釣ろうと罠が張り巡らされているのがわかります。
しかし、これらの方法で本当に私たちはリッチになるのでしょうか?

今回は、正しいマネーリテラシーを学ぶためにも、「お金がないとき」は絶対にやってはいけない5つのことをご紹介します。同時に、「お金がほしいとき」は本当は何をすべきかを一緒に知っていきましょう。お金を増やす上で基礎となるのは、たった2つしかありません。

◆お金がないときに絶対にやってはいけないこと①カードローン(キャッシング)

NG事項ひとつめは、キャッシングやカードローンです。銀行カードローンや消費者金融のキャッシングはいまや現金を簡単に手に入れる方法としてその手軽さが売りになっています。借入手続きや審査もスピーディーで、問題がなければ1~2時間で現金を手に入れられます。

申込に必要な書類は本人確認書類で済み、印鑑や保証人・担保も不要で、借入希望額によっては収入証明書も提出しなくていいときました。

また新規で申込をしなくても、クレジットカードのキャッシング機能を使えば、何の手続きもせずにATMから数十万円の現金を引き出せます。ATMからお金をおろしている感覚は、もはや借金という感覚ではなく、貯金から出す自分のお金と錯覚してしまうでしょう。

借金は、時にチャンスを掴むためのものであり、時に自分の首を絞めるものにもなります。活かすも殺すも自分次第だからこそ、よく理解して借りなくてはなりません。特に個人向けのローンは金利や手数料が高く、損をしやすい仕組みになっています。気軽に借りられるということは、それだけのリスクを金利や手数料で補っているといっても過言ではないでしょう。

「絶対に返せるから大丈夫」という意見もありますが、借りている時点でリスクはあります。また、その自信は企業側に立って考えてもいえるでしょうか。なぜ金融機関はそれほど簡単にお金を貸すかというと、理由は簡単です。「儲かるから」です。相手側が儲かっているということは、私たちは損をしている可能性が高いでしょう。実際、金利は年数%~数十%にもなります。お金がないときに簡単に手を出しやすい方法ですが、絶対にやってはいけないことの一つです。

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◆お金がないときに絶対にやってはいけないこと②闇金からお金を借りる

これはもう一発アウトなのはわかると思いますが、藁にも縋る気持ちのときは正常な判断ができません。

大手消費者金融の審査に落ち、身近に頼れる知り合いもいないとき、どうしようもなくて「闇金」が頭にチラつくかもしれません。

「ブラックでもOK!即日融資!」といった甘い言葉に、つい気持ちが緩んでしまうかもしれません。

しかし、こういった甘い広告を打ってる業者からは絶対にお金を借りてはいけません。
そういった業者は闇金で、暴力団構成員などが関わっていることが多いのです。

闇金は法律など気にしません。最初に聞いた条件よりも高い金利を請求されたり、お金の返済が遅れたら暴力を振るわれるなど、日常生活に戻れない可能性もあります。

どんなに困っていても、闇金だけには手を出してはいけません。

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◆お金がないときに絶対にやってはいけないこと③良い借金と悪い借金の見極めを誤らない

カードローンやキャッシングでの借金、闇金からの借金はNGだと伝えました。では、借金の中でもOKなものはあるのでしょうか。

答えは簡単。奨学金などの借金は、一括返済する必要はありません。「借金」といっても良い借金と悪い借金があるのを忘れないでください。その見極めとなるのが「利率」です。

無利息で借りている人はもちろん利率ゼロで借りています。そして、利率がついている人でも、奨学金の利率は約0.8%なのです。(「平成26年度(27年)3月貸与終了者の利率について」-独立行政法人 日本学生支援機構より)

例えば、300万円かりていたら利子は24,000円、500万円かりていたら利子は40,000円ほど。利子がかかってるから早めに完済したい!と一括返済や繰り上げ返済をする人もいますが、考えなくてはならないのは利率です。奨学金はあらゆる借金の中で見ても利率は圧倒的に低く、お金に余裕がないのであれば一括返済は賢明ではありません。

お金に困っているのであれば、奨学金は「良い借金」として、貯まったお金で運用などに回すなど、優先順位を変えてみましょう。効率よく資産形成ができれば、資産運用に挑戦できるのです。

このように、借金には「良い借金」と「悪い借金」があることを忘れてはいけません。

◆お金がないときに絶対にやってはいけないこと④リボ払い

クレジットカードの返済方法の一つである「リボルビング払い」通称「リボ払い」。
これは、利用件数や金額に関係なく、毎月一定額を支払っていく返済方法です。最小支払い額は借入総額によって異なります。

中には月々2000円からの支払いでOKとうたうサービスもあるほど。手軽に変更でき、一定額の支払いのが毎月の支出管理も楽になり便利だからと思うかもしれません。

しかし、リボ払いの怖さは主に二つあります。一つ目は、利用残高全体に対して実質年率15~18%の金利手数料がかかる仕組みです。そして二つ目に、毎月の支払いが負担にならない分、元金はなかなか減らず、完済までの金利手数料が予想以上にかさむことです。毎月の支払いは少額になるものの、完済までの期間も見えにくく、支払い総額をしっかり把握していないと最終的に損をしてしまうでしょう。

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実際にどれほどの金利負担があるのか、簡単にシミュレーションしてみましょう。

◇例:借入額50万、毎月の支払い1万円、年利15%

  • 借入総額:50万円
  • 毎月の返済額:リボ払い1万円(元利定額方式:返済元金+利子=1万円)
  • 年利15%

この例だと返済総額は約79万円です。借りた50万円を差し引くと、約29万円が利子となります。また、返済回数は79回、完済までに6年7ヵ月かかる計算です。

このように、リボ払いを設定してしまうと、毎月の負担は軽くなる分、なかなか返済が終わらないだけでなく、多額の利子を払うことになります。お金がないときのリボ払いは絶対にやってはいけません。例えるなら、遭難して喉がカラカラの状態で、塩水を飲むようなものです。

◆お金がないときに絶対にやってはいけないこと⑤ギャンブル(競馬競輪、パチンコ、宝くじ、カジノなど)

こうなったら一発逆転、ギャンブルで…というのは絶対にNGです。ギャンブルではお金は増えません。

そもそも、競馬の還元率は約75%、パチンコは約85%など定められています。これは、競馬25%、パチンコ15%が胴元の取り分で、その残りを参加者に分配するという意味です。簡単にいうと、例えば1万円賭けると、競馬は2500円、パチンコは1500円を平均的に失うことを意味しています。

また、宝くじやtoto(サッカーくじ)などはギャンブルではないと考えている人も少なくありませんが、れっきとしたギャンブルです。しかも、還元率は極端に低く、宝くじは約46%、totoは約50%となっています。

数字でみると、ギャンブルでお金を増やすのがいかに難しいかわかるでしょう。損してもいい覚悟がなければ、ギャンブルに手を出すことはオススメしません。あくまでも余分なお金の範囲で娯楽としてギャンブルを楽しむ程度にしておきましょう。

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◆「お金がほしい!」と思ったらすべきこと

今の世の中、お金を手に入れたいと思えば、それに付随するサービスがたくさんあります。金融のIT化に伴ってどんどん便利になりましたね。けれど、返す必要があるお金や運の要素が強いお金を「自分のお金」と言ってよいのでしょうか。一朝一夕で真のお金を手に入れることはできません。

では、本当の意味で「真の自分のお金」を手に入れ、それを増やしていくには、どうしたら良いのでしょうか。その方法を突き詰めていきましょう。

◇自分の家計簿を把握し、無駄遣いが多いなら減らす

まずは自分の収入と支出見直していきましょう。

家計簿を細かくみると、生活費、固定費、流動費、娯楽費など、節約ができる部分・できない部分が見えてきます。

最低限必要なものを知るとともに、なにを削れるか考えてみましょう。

もし、無駄遣いがあまりに多いようであれば、減らす努力から始めてみましょう。

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◆お金を増やす方法①自分の価値を高め、稼ぐ力を向上

一昔前は想像できませんでしたが、今の時代は「フリーランス」たるスタイルも増え始め、「個の時代」になってきています。
自分の能力やスキルを高め、より専門的な能力が必要をされる世の中になってきたのです。そしてそれは、フリーランスだけでなく、会社員や公務員にもいえることです。今の時代絶対的な安定などはなく、企業にすがるよりも個人の価値を高めておいた方が確実になってきました。

こんな時代だからこそ、「自分の価値」を高める自分磨きが必要なのです。その「自分磨き」は、単なる知識やスキル向上だけでなく、長く続けるための「健康維持」や仕事の幅を広げられる「人脈づくり」も含まれています。

最近では副業を認めている企業も徐々に増え始めています。人脈を仕事に活かし、自分の価値を高めながらお金を増やす力はいつの時代も必要です。

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◆お金を増やす方法②確実に蓄えられる仕組み作り

毎月の余りから貯蓄をしようとしても、なかなか貯まりませんよね。筆者自身も、「今月もギリギリだった…」ということが何度となくありました。まだ余裕があると感じてしまったり、お金を貯める口座に入れ忘れたりしてしまうのが人間です。

そこで、なにも考えなくても自動的にお金を貯め、増やす仕組みを作ることをオススメします。一度設定し仕組みを作っておけば、あとは放置しているだけでお金が貯まり、増えていくのです。

具体例でいうと、「自動貯蓄」と「先取り貯蓄」型があります。
自動貯蓄型は、給与や金融機関の口座から指定した金額を自動的に差し引いて貯める方法です。
先取り貯蓄型は、給与などの収入があったとき、先に貯蓄金額を確保して貯める方法があります。

この二つを掛け合わせることで、給与などの収入を自動貯金ですぐに差し引き、先取り貯蓄によってお金を貯められます。

これらを利用できる制度がいくつかあるので紹介します。

①財形貯蓄制度

給料からの天引きによって、お金を指定金融機関に自動で送られ、貯蓄できる制度です。引き出すために上司の確認が必要な会社もあるので、安易に引き出させない仕組みが貯蓄に向いているかもしれません。もちろん、会社が財政貯蓄制度を導入していなければ、利用することはできませんが…。

②社内預金制度

こちらも給与から天引きで貯蓄できる制度です。勤務先が金利を優遇してくれ、金融機関に預けるよりもお得です。会社にこのような制度がある場合は、利用を検討してみてはいかがでしょうか。

③定期預金の積立

金融機関の預金口座から毎月一定額を自動的に引き落とし、積み立てていく方法です。誰でも利用でき便利ですが、財形貯蓄制度や社内預金制度のような強制力がないので、設定している人は少ないかもしれません。

④投資信託の積立投資

投資信託は、投資家から集めたお金を専門家が代わりに運用し、その利益を投資家に分配してくれる仕組みの金融商品です。これを毎月少しずつ買い付けていく方法ですが、いかんせん投資なので、利益があるときもあれば損失がでる場合もあるという点には注意が必要です。長期的な値上がりに期待し、専門家にお願いするだけなので、気軽に始めることができます。また、つみたてNISA(積立NISA)という制度を利用すれば、年40万円までの投資利益の税金がゼロになります。

⑤iDeCo(イデコ・個人型確定拠出年金)

加入者自身によって積立、運用し、年金を作る制度です。20歳から60歳までのほとんどの人が加入でき、お金を貯めながら節税ができ便利ですが、お金を引き出せるのは原則60歳からなので、老後資金用です。
ちなみに、掛け金が全額所得控除になるので、節税としても効果的です。職業によって掛け金の限度額は異なるのですが、例として、課税所得が500万円の人が毎月2万3000円積み立てた場合、ざっくりの所得税と住民税合わせて約8万円が節税できると考えてください。

まだ貯蓄ができていない人は①~③の方法で少しずつ貯めていくと良いでしょう。
そして、それを効率よく増やすには、自分だけでなくお金自身にも働いてもらいましょう。
④・⑤の方法は、主にお金を増やす手段です。投資信託は100円、500円といった少額でもスタートできるので、初心者向けかもしれません。(iDeCoは月5000円の運用から~です。)

始めは少額でも、積立投資をしていれば徐々にまとまったお金になっていきます。少しずつ取り組んでいき、資金形成をしていきましょう。

これからの時代は、自分の財産は自分で守り、計画的に増やしていくことが大切になってきます。少しずつでもマネーリテラシーを身に着け、将来に備える姿勢が重要です。

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