総量規制は除外・例外もある?カードローンの限度額はどのように決まるか

ここでは、下記のメニューを主に紹介していきます。
あなたの疑問を解決!

■目次■
■総量規制の「除外」「例外」の例
■カードローンの限度額はどんな風に決まる?
―勤務先の信用度によっては、“年収の3分の1”以上も!

―利用・返済実績を積むことで限度額増額も可能
―ショッピングローンだけのクレジットカードでも、一気に複数枚審査申し込みするのは要注意!

以前総量規制とは?で紹介しましたが、総量規制は2010年6月に貸金業法の改正によって施行された法律のことを指します。
それは多重債務を防ぐためであり、利用者を守るためにできた法律です。
これにより新たな借入ができな人が増え、違法の業者から借入をしてしまい、自己破産しか方法が残っていなかったり、結果的に良かったのか悪かったのかわからないといった声もありました。

しかし、総量規制の例外になる例を実際にご存知ですか?
総量規制の対象になる借入は、下記のとおりです。

● 消費者金融、信託会社、銀行系キャッシングからの借入
● クレジットカード会社からのキャッシング

そう、すべての借入が対象となっているわけではないのです。
下記の借入は総量規制の対象外です!

● 銀行キャッシング(フリーローンやカードローンなど)
● 住宅ローンや自動車ローン(銀行のローン)
● 実質年率(利息)の低いローンへの借り換え(おまとめローンなど)
● ショッピングローン

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と、ここまでは知っていたという方も多いでしょう。
しかし、それ以外にもあるって、知ってましたか?

総量規制の「除外」「例外」の例

■総量規制が【除外】される貸付け

総量規制が除外される貸付けは以下の場合です。

● 不動産購入または不動産に改良のための貸付け(そのためのつなぎ融資を含む)
● 自動車購入時の自動車担保貸付け
● 高額療養費の貸付け
● 有価証券担保貸付け
● 不動産担保貸付け
● 売却予定不動産の売却代金により返済できる貸付け
● 手形(融通手形を除く)の割引
● 金融商品取引業者が行う500万円超の貸付け
● 貸金業者を債権者とする金銭貸借契約の媒介
(施行規則第10条の21第1項各号)

上記のケースは総量規制から除外されるため、縛りを受けることはありません。

総量規制が【例外】となる貸付け

総量規制の例外となる貸付は以下の場合です。

● 顧客に一方的有利となる借換え
● 緊急の医療費の貸付け
● 社会通念上緊急に必要と認められる費用を支払うための資金の貸付け
● 配偶者と併せた年収の3分の1以下の貸付け
● 個人事業者に対する貸付け
● 預金取扱金融機関からの貸付けを受けるまでの「つなぎ資金」に係る貸付け
(施行規則第10条の23第1項各号)

ただし上記の「除外」に該当する項目は、総量規制の対象にはならないのですが、年収の3分の1を超えていたとしても返済能力があると判断されれば借入することができるという意味です。

特にこの「例外」にある例は、「生死にかかわること」にも適用されます。
「もしも」のときは借入が可能になるということですね。
緊急の場合などは総量規制と言っている場合ではないので、頭の片隅に入れておいてください。

カードローンの限度額はどんな風に決まる?

■勤務先の信用度によっては、“年収の3分の1”以上も!

 

銀行や消費者金融におけるキャッシングの限度額は、上記で紹介した通り「総量規制法」で定められています。それに従い、“年収の3分の1”までとされています。しかし、この総量規制法が適用されない、ケースが例外・除外以外にもあることをご存知でしょうか。

そんなレアなケースとはどういったものかというと、「勤務先の信用度によっては、総量規制法で定められた“年収の3分の1”よりも借り入れができる場合がある」というものです。

ここでいう、「信用度のある勤務先」とは、最も安定した収入を得られる公務員をはじめ、いわゆる「大企業」と呼ばれる会社、またはそれに準ずる規模の会社のことを指します。勤務先の信用度があり、かつ銀行のキャッシングに申し込もうとする場合、“年収の3分の1”が適用されず、勤務先の信用度を重視した審査が行わるのです。

 

申込者が「信用度のある勤務先」に努めている場合、通常の審査基準であれば重要視される「勤続年数」についても、ある程度大目に見てくれることがあります。数十万円以上のキャッシングの審査に通るための勤続年数は最低でも2~3年、長ければ長いほど審査に通りやすくなります。しかし、「転職したばかりで勤続年数が短い(例えば1年ほど)」という方でも、「信用度のある勤務先」に努めていれば、勤続年数の短さはそれほど問題ではないということがあります。

 

また、銀行が行うキャッシングへの申し込みには、その銀行がメインとなって取引をしている企業に勤務しているかどうかも、限度額の増額や決定に大きく影響がある場合があります。

例えば、会社が指定する給与振込先用口座や、仕事で使う会社名義のカードがとある銀行発行のものだったりなど、特定の銀行との結びつきが強い場合には、キャッシングの限度額は年収に関係なく、大きく増額される可能性もあります。

■利用・返済実績を積むことで限度額増額も可能

 

勤務先の信用度の高さに自信がなく、かつ消費者金融系のキャッシングに申し込もうとしている場合は、総量規制法の“年収の3分の1”の限界が適用されることになります。しかし、過去におなじキャッシング会社での利用・返済実績があれば、限度額を増額することも不可能ではありません。

 

例えば、はじめに、限度額30万円の借り入れを申し込んだ方がいるとします。その方が、コツコツその30万円を返済し終わった後、今度は限度額50万円の借り入れを申し込んだ際に、その方の“年収の3分の1”に引っかからない場合には、今後は限度額を増額して貸し付けをしてくれるということになります。

 

上で紹介した、銀行のキャッシングに申し込もうとする場合は、はじめから“年収の3分の1”という規制が働かなくなりますが、消費者金融のキャッシングの場合、まずは借り入れのほとんど、またはすべてを一度返済してからでないと、基本的に限度額が増えることはまずありません。

■ショッピングローンだけのクレジットカードでも、一気に複数枚審査申し込みするのは要注意!

 

キャッシング機能付きクレジットカードは、「ただ持っているだけ」でも「キャッシング可能枠分の借り入れをしていること」と同じことになるというのは有名な話で、「むやみにクレジットカードを作らないほうがいい」という戒めの1つにもなっています。

 

しかし、一方で、「ショッピングローンだけのクレジットカードでも、一気に複数枚の申し込みをすると、今後の審査に影響があることがあるということをご存知でしょうか?これは、1か月以内に3件以上の申し込みをした時点で「審査に影響がある(審査に落とされる可能性がある)」と考えいただいた方がよいでしょう。

 

新しくクレジットカードの申し込みをする際には、「今持っているカードの利用状況」を把握し、「なぜそのカードが必要なのか」を理解したうえで申し込みをするように心がけましょう。

<なぜクレジットカードの作りすぎはよくないのか>
1枚ごとの利用状況を把握しきれない

クレジットカードを一度に複数枚作ってしまうと、まず起こる困った問題が、「カードごとの利用状況を把握しきれない」ということです。1枚のカードだけでも、その利用履歴は意外と複雑になりがちです。カードを申し込むときは、「ポイント」や「プレゼント」「付加サービス」などのお得感を重視するのではなく、最も重要なことは、「本当に自分に必要なカードか」ということです。

・支払い遅延の可能性が高くなる

たくさんのカードを持っていると、支払い期限(引き落とし日)を把握するのが困難になります。カード会社によって引き落とし日は様々で、かつ「自分が何にいくら使った」かも覚えていられなくなってしまうため、支払いの管理ができなくなり、遅延が発生する可能性が高くなります。

・「クレジットカードの現金化」を疑われて他のカードが作れなくなることも!

短期間に複数のクレジットカードに申し込みをすると、「違法な“クレジットカードの現金化”を目的としているのではないか」と疑われてしまい、同時に申し込みをしたカード会社のすべてにおいて、審査が通らないといった事態が生じることもあります。

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